火星に来たかのような非日常的風景  
樽前山 2007・6月下旬
外輪山・東山の尾根まで登りきると同時に、硫黄臭を含んだ生温かい強風を受けました。

正面に樽前山の中核である溶岩ドームのお目見えと言いたいところでしたが、
風で体がもちこたえられずにふらついてしまいなかなか向き合えません。

風音がゴーゴーと鼓膜に鳴り響き、呼吸も風圧でままならず息苦しくなります。
目を凝らし、両足を肩幅以上に開いて踏ん張りながらドームを仰ぎ見ます。


東山から西山へ向かう途中です。強風に煽られながらも広々とした火口原を歩けるのは嬉しいです。


 西山からの眺望。巨大なUFOが墜落し、機体が炎上して丸焦げになった後のような、おぞましい姿の溶岩ドーム。

少なくとも3ヶ所から噴煙を撒き散らしていることもあり、これ以上ドームに接近することは禁止されています。

しかし、禁止を知らせるために人為的にロープを張らなくとも、
近づいてはならない異界のような場所であることを痛感します。

滴り落ちる硫黄混じりの沢が生々しいです。


視点を左に移すと、こんもりとした火口原がさらに広がっており、一本の頼りなげな道が遠方の広大な支笏湖に伸びています。

この道をこれから歩いていけると思うと心が弾みます。

浅間山・賽の河原をスケールアップしたかのような雄大な大地の風景に酔いしれます。


このような非日常的な空間にもタルマイソウ(左)やエゾイソツツジ(右)などの可憐な花々が存在しています。


下山途中でようやく数組の登山者達と擦れ違うようになり、樹林帯も近づいていきます。


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