槍ヶ岳 yarigatake
天を突き刺す穂先を軸に、扇子をいっぱいに広げて
周りの大地を波立てる、日本アルプスのシンボル。
山岳展望の恰好の的である。
我々は険しく高い山を思い描く時、
山頂部分を尖らせるのが常であろう。
その点においても、槍ヶ岳は山の典型的な
イメージを裏切らずに体現している、
偉大な象徴といえる。


槍ヶ岳・山容の特徴

ホルン
(槍の穂先)
日本アルプスの象徴は何と言ってもこのホルンに凝縮される。
我々のアルプスに対する思いがこの一点に集められているのではないかと勝手に想像してしまう。 

北鎌尾根
槍の全体像を眺めるとき、裏銀座からの北鎌尾根を配した姿が
素晴らしい。
それは日本のマッターホルンなどと見立てる必要のない、
槍ヶ岳独自の偉大な山容である。

槍沢
槍のふところともいえるU字谷。槍の頂点を意識せずには登れない雪渓でもある。
見渡す限り誰もいない雪渓をひたすら登り、途中で振り返ると巨大なスプーンでえぐられたような槍沢が凄まじい角度で谷底に落ち込んでいく風景を見て、とんでもないところに来てしまったと足がすくんだ記憶が甦る。



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