山を表現する新たな試み「盆山」
 
Bonsan’ A new attempt to express mountains

盆山 Bonsan


盆山(ぼんさん)とは

日本人は太古より、大自然を畏敬し愛でるアニミズム的感性を持つ。

自然信仰、中でも山岳信仰は現代にも続くものとして我々の心に深く息づいている。

一様式として日本独自の自然に対する表現手段、盆栽・水石・盆石・盆景・生け花など、盆上の芸術が様々ある。

それら、縮小された自然景を総称して<縮景芸術>と呼ばれている。

古くは、平安時代の様子として『西行法師絵巻』『春日権現記絵巻』等に描かれており、

室町時代の『蔭涼軒日録』に【盆山】として公式資料が残されている。狂言の『盆山』も、同様。

【盆山】は、盆の上に主体となる山に見立てた石を置き、そこに木々を配したものである。

当時の禅林や貴族を中心に親しまれてきた。

しかし近世以降、縮景芸術が多様化され大衆化していくにつれて、山岳の神聖感としての盆山は衰退して姿を消していく。

 


盆山の再興
 
 

盆山が「山が主体である」ことから、そこに焦点を当てた作品を創作している。

既に石が主体である縮景芸術に水石があり、中でも自然風景に見立てた石を山水景石と呼んでいる。

鑑賞できる石を手に入れるには、山や渓谷に分け入って探す必要がある。

一方、陶芸である自作品は、山と同じ素材である土を焼成(昇華)石化させることで、山岳の崇高美を表現しようと試みた。

また、焼成以外の作業工程も造山運動に倣って成形できることに利点、面白味がある。

これを現在における発展途上の盆山として捉え、再興を試みている。



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